犬ではない!
マスティフという犬は、食欲旺盛、変わった鳴き声で仁王立ちまで出来る・・・何て珍しい犬種なのだと感心しました。
スー一家はすでに家族の一員である犬のこれらの奇妙な特徴について完全に疑問を抱くようになってきました。それでもやはりこの犬種は特別だとも分かっていたので、この犬のこれらの奇妙な点をあまり気にしないでおこうと努め、心配するのをやめました。ペットである犬も家族全員にすごく懐き、スーたちも愛情をたっぷり注いで犬の世話をし続けました。
でもスーが一番変に思ったことは、リトルブラックがずっと二本足で立っている事でした。普通犬は二本足で立ちません。でもリトルブラックは四本足で立つよりも二本足で立っていることの方が多かったのです。これをみてスーはリトルブラックが犬ではないということを確信しました。
混乱と恐怖
おかしいと思っていたのはスーだけではありません。家族全員リトルブラックは普通の犬じゃないと疑惑を抱いていました。はじめは元気そうで健康な可愛い黒い子犬だと思っていたのですが、今ではリトルブラックを見ると恐怖感さえ感じるようになりました。
他にも決定的に奇妙なことがありました。このかわいいい犬は何とも変な吠え方をしていました。普通の犬が吠えるのとは全然違っていました。この犬は実際吠えるとは到底言えない鳴き声をあげていました。まるで犬ではないかのような、吠えるというより叫ぶような鳴き声をしていました。
家族全員、やはりこの犬は異常だ、何かがおかしいとリトルブラックを疑いました。リトルブラックの奇妙な特徴は全然犬らしくなかったからです。何て奇妙な犬でしょう?!こんなに食欲旺盛で、変な鳴き声と仁王立ちをして、これほど急速に育つ犬は世界でリトルブラックだけに違いないと声をそろえて言いました。育てば育つほど、リトルブラックは犬ではなくまるでクマのようになりました。